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スーパーやドラッグストアが隣接している理由とは?

皆様、普段の買い物でスーパーマーケットやドラッグストアで食料品や日用品を
購入される方も多いと思います。

特に街中だとスーパーやドラッグストア等の買い物施設が、隣接していたり
密集していて価格競争になっている所はありませんか?

少し離れれば空地はあるのに?道の反対側は駐車場や空地があるから
そっちに作れば良いのに?
そんなことをふと思ったことはありませんか?

私もそう思っておりましたが、一時期、東証一部上場のドラッグストアの
店舗開発(新規出店用地を探す仕事)をして、その謎が分かりました。

土地には建物建築の規制や制限がある

建物を土地に建築するに当たってルールが存在します。

【詳細はこちら】
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/sumai_nyumon/other/youtochiiki/

その中の13種類の用途地域が存在し、
それぞれの用途地域それぞれに建てられる建物の高さ、施設の種類
容積率や建蔽率、建てられる面積等に制限が定められています。

コンビニは建てやすい

コンビニは街中にも郊外の山道の他に建物が何も周辺に無いところにも
建っていますよね?何故ならコンビニは市街化区域にも市街化調整区域にも
建築しやすく、用途地域も第1種低層住居専用地域、田園住居地域以外であれば
大体建てることが出来ます。

床面積の要件が重要ポイント

店舗がある場所って大体通り沿いが多いですよね。
そこがポイントなんです。

用途地域に建物床面積の上限や階数の制限があります。
通り沿いに多い用途地域としては下記となります。
①第1種中高層住居専用地域⇒2階以内、500㎡以内の店舗が建築可
②第2種中高層住居専用地域⇒2階以内、1500㎡以内の店舗、事務所が建築可
③第1種住居地域⇒3000㎡までの店舗、事務所、ホテル等建築家
④第2種住居地域⇒③に加え、10000㎡以下ならパチンコ屋、カラオケボックスも建築可
④準住居地域⇒③に加え客席200㎡未満の劇場、映画館等建築可 国道沿いに多い
⑤近隣商業地域⇒④より規制がさらに緩い 通り沿いや市街地が多い
⑥商業地域⇒⑤より規制が緩い、風俗施設や百貨店等も建築可 主要駅のターミナル、繁華街等
⑦準工業地域⇒主に軽工業の工場やサービス施設メイン 環境に影響の大きい工場等を除けば
       ほとんどの工場建築可 病院や映画館、教育施設等も建築可

スーパーやドラッグストアが多い用途地域は?

スーパーやドラッグストアはある程度店舗面積が大きいものが多いので、
街中の通り沿いに多い、上記①の第1種中高層住居専用地域は500㎡以下という
床面積要件があるので、基本的には建築できません。
よって小型店舗やコンビニ、アパート等が多くなります。

②の第2種中高層住居専用地域は1500㎡まで建築可ですが、指定個所が少ないです。
近隣商業や商業地域は駅周辺の繁華街、地価の高い場所がイメージされますので
小型の駐車場の無いドラッグストアがイメージとしては近いです。

結局の所、自治体によっても変わりますが
第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、準工業地域が
ある程度店舗面積が大きいスーパーやドラッグストア、ホームセンター等の
建設に向いた用途地域となるのです。

まとめ

結局、建設できる地域が限定される為、スーパーやドラッグストア、ホームセンター等
競合する施設が隣接したり、密集することが多いという結論になります。

中々空地で空いているところは少ないので、ガソリンスタンドや閉鎖する店舗や
大きな駐車場等を時には組み合わせて所有者様に交渉しておりました。

街中は用途地域によって、建てられる施設、面積、高さ等が決まっておりますので
街を見てみると、あそこから用途地域が変わるんだなとか分かるようになり
面白いですよ。用途地域は多くの自治体でインターネットで検索できますので
興味があれば見てみると面白いです。

当然、不動産を購入する時はきちんと用途地域と特徴を理解した上で、検討下さい。

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