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2022年4月スタート/マンション管理の評価制度とは?/マンション管理計画認定制度/マンション管理適正評価制度とは?

国内のマンション総数は2020年末時点で約675万3,000戸に及び、
2022年2月現在ではより戸数が増加していることが予想されます。

その中には築年数が経過し老朽化が進んだマンションも多く、
大規模修繕の為の積立や理事会の運営等 維持管理の難しさや
マンションにより大きく異なる点が問題視されてきました。

マンションは私有財産であり、これまでは管理組合による自主的な管理が
行われてきたの実情であったが、近年は管理の適正化が求められるようになってきました。
このような事態を受け、行政機関主に地方公共団体がマンションの管理に介入できるよう
2020年6月に『マンション管理の適正化の推進に関する法律及びマンション建替え等の円滑化に
関する法律の一部を改正する法律』が成立・交付されました。

詳細はこちらを参照ください!→001356471.pdf (mlit.go.jp)

この法律はマンションの資産価値を守り、快適な住環境を確保することを目的とし
マンション管理士の資格やマンション管理業者の登録制度を設けるなど
マンション管理の適正化を推進する措置を施してきました。

今回2022年4月よりスタートする新制度では、行政がさらに積極的に関与しながら
マンションの管理水準をいっそう維持・向上させていく仕組みができます。
ポイントはマンションの管理計画が一定の基準を満たす場合は、
地方公共団体から適切な管理計画を持つマンションとして認定を受けることが
できるようになる点です。この制度は『マンション管理認定制度』と呼ばれます。
評価は『認定』または『非認定』の2つの評価で有効期間は5年間になります。

もう一つ同時期に開始するのが、一般社団法人マンション管理業協会による
『マンション管理適正評価制度』です。
これはマンション管理会社の業界団体による評価制度で、申請のあったマンションの
管理状態を5段階評価し、評価は毎年更新されます。
評価する項目としては①管理組合の運営体制や収支、建物や設備の状態、耐震診断、
生活関連の5つのカテゴリーで点数化し、100点満点で採点されます。
合計が90点以上をS、70~89点をA、50~69点をB、20~49点をC、19点以下がDランクとされます。

2020年4~12月にマンション管理業界会員142社が管理を受託する全国のマンション
約6万4,000戸を対象にした仮評価の結果が以下となります。

結果はA評価が全体の半数を占めました。
2022年4月以降、この制度の認知が進んでいけば
中古マンションの購入を検討するときの判断材料となると予想されます。
SやA評価や認定のマンションはイメージが向上し、取引価格や資産価値が
向上し、逆にCやD評価、非認定のマンションは資産価値や取引価格が下がる為
管理の向上に努め、管理状態が向上されることも予想されます。

中古マンション購入検討客や、不動産業者にとっても管理状態を
客観的に判断する材料になると思われます。

ご紹介した2つの2022年4月開始の評価制度のほかに、既存の評価制度も
1つあります。2015年7月に開始の『マンション管理適正化診断サービス』です。
これはマンション管理士がマンションの管理状態を無料で診断し、
3段階で評価する制度です。2022年4月以降は3つの評価制度が並立することになります。

今後これらの3つのマンション管理評価制度が認知され、
よりマンション管理の適正化が進み、住民の方の住みやすさの向上及び
資産価値の向上が実現されることを期待したいと思います。

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